2014年01月19日

意思決定支援ってなんだろう?

入院の目的は退院です。
でも、入院前と暮らしが変わる、入院医療を受けたにもかかわらず、前のように自立した生活ができない。
そんな時、退院支援、おうちへ帰るための準備が必要です。

「在宅療養移行支援」、と私は言います。

だって、入院だけとは限らない、今は外来通院中に、なるべく今のおうちでの暮らしを継続するための在宅療養への移行支援が必要です。


外来患者さんは、在宅療養してるやん!  そうです、本当は「在宅医療移行」と言いたいのですが、医療だけでは暮らしは支えられないからね。

在宅療養移行支援のポイントは二つ。
 1つ目は「受容支援  治癒しない病気、障害を持ってどう生きるか、人生の再構築をして生きるための心の受容  心の移行支援」
 二つ目は、「自立支援 、自分の力を最大限に活用して自立する、自律支援、たとえ人のサポートを受けたとしても、自分で決めて生きる」


病院では、人は、どちらかというと医師に任せて、依存的になります。でも、退院を考える時は、自分が主人公になって向き合っていく。
今、意思決定支援、という言葉が、あちこちで使われています。

病院で、退院調整看護師として働いた最初のころ、「こんなになるとは思っていなかった」という患者さんの言葉を何度も聞きました。
病気の変化、老いによる変化、そして医療そのものによる変化もあります。


「誰のことでもない、私のことなんだから、キチンと私に説明してほしい」と、震える言葉で訴えた患者さんがいました。
病院は、人を依存的にします、自立性を低下させます。

でも、私達看護師が、患者さんのそばに座り、「先生からのお話、つらかったですね、これからのこと、一緒に考えていきましょうね。そばにいますからね」と
語り始める事で、前を向く患者さんに出会う事ができます。


外来〜入院〜退院までのプロセス、そして退院後のプロセスで、意思決定支援について、もう一度考えてみよう。

   26.1   京都のオフィスで・・・

posted by 宇都宮宏子オフィス at 20:54| 宏子のつぶやき